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弁護団声明
弁護団声明
2025年10月31日
本日10月31日、静岡地裁において、スルガ銀行株式会社(以下「スルガ銀行」とい う。)が旧役員らを訴えた損害賠償請求訴訟の判決が言い渡された。 その内容は、2018年9月に公表された第三者委員会調査報告書以上にスルガ銀行不正 融資事件の内実をえぐり出すものである。スルガ銀行が顧客債務者の保護など全く顧みずに 利益至上主義に走り、過酷なノルマを課し、行員は見て見ぬふりをするどころか文書偽造に 加担する者まであった。被告の旧役員らは(一部の被告がその責任を認められなかったもの の)それを知りつつ監視監督義務を怠り、また、内部統制システム構築運用義務違反を繰り 返した責任を認定されたものである。 本日の判決は旧役員らのスルガ銀行に対する責任を認定したものであるが、上記内容に照 らせば、それはスルガ銀行の顧客債務者に対する不法行為の基礎事実を認定したに等しい内 容である。 当弁護団は2021年5月に被害者同盟とともに立ち上がり、同年8月からスルガ銀行と の交渉を継続してきており、また2022年2月からは東京地裁調停委員会を挟んで本件の 全面解決に向けて活動してきた。ところが、スルガ銀行は上記の実態があるにもかかわらず それを直視することなく、行内の情報を秘匿し続けて公正妥当な解決を拒み続けている。 本日の判決を受け、当弁護団はスルガ銀行に対し、改めて、本件の全面解決を求める。
弁護団声明
2025年5月14日
昨日5月13日、スルガ銀行株式会社(以下「スルガ銀行」といいます。)は、金融庁か ら銀行法第24条1項に基づく報告徴求命令を受領した旨を公表した。同公表によれば、金 融庁から報告を求められているのは、アパマン問題に関し全ての債務者の個別解決に至って おらず、解決に向けた取組みが長期化している理由及び期限等を示すこと、および、今後の 早期解決を図っていくための具体的改善策を示すこと、とのことである。 そもそも、スルガ銀行は、2018年9月7日の第三者委員会報告書で同行の不正融資問 題の実態が明らかにされ、同年10月5日には金融庁から健全かつ適切な業務運営の確保の ため「投資用不動産融資に関して、金利引き下げ、返済条件見直し、金融ADR等を活用し た元本の一部カットなど、個々の債務者に対して適切な対応を行うための体制の確立」を含 む業務改善命令を受けたにもかかわらず、シェアハウス融資は解決したものの、アパマン融 資については全く解決をしてこなかった。 当弁護団はアパマン融資にかかる不正融資被害救済のために2021年5月に結成し、以 来4年にわたり交渉および調停手続きにおいてスルガ銀行に対し不正融資の実態に即した早 期解決を求めてきた。ところがスルガ銀行は、本件の本質がシェアハウスと同様にスルガ銀 行の組織的な不正が背景にあるにもかかわらず、各案件に共通の問題を無視して固有の事情 を個別に検討すべきとの立場にことさら固執し、かつ、融資経緯等の解明に協力する具体的 姿勢を示そうとしていない。この後ろ向きの立場・姿勢こそが、アパマン融資にかかる不正 融資被害事件の早期解決を遅らせている最大の要因である。 このようなスルガ銀行の後ろ向きの姿勢に対し、業務改善命令を発出している金融庁が銀 行法に基づく報告徴求命令を発するのは当然であり、むしろ遅すぎる対応とすらいえる。 昨日の報告徴求命令を受けてスルガ銀行は新たな支援策も検討するようであるが、当弁護 団はスルガ銀行に対し、本件問題が解決せずに長期化している要因が各案件に固有の事情を 個別に検討すべきとの立場に固執し、かつ、融資経緯等の解明に具体的に協力していないこ とにあることを再度認識したうえで、早期の抜本的救済を決断するよう強く求める。また、金融庁に対しても、報告徴求命令を経てさらにスルガ銀行に対し早期の抜本的救済 をさせるべく、以下の事項を求める。 ① 不正に関与した行員の氏名および処分理由の全面開示を指示し早期解決を促すこと ② 証拠隠滅行為に対する処分および是正命令の発出 ③ アパマン融資に関する包括的救済命令の発出 ④ 係争中被害者への支払督促行為の即時停止の命令 ⑤ 現行の業務改善命令違反に対する再命令・制裁措置 以上
弁護団声明
2024年4月26日
スルガ銀行株式会社(以下「スルガ銀行」といいます。)は、令和6年(2024年)4 月4日、HP のお知らせ及び投資家情報において、「シェアハウス以外の投資用不動産向け 融資についての当社対応状況」(以下「本件投資家情報」という。)を公表しました。 これは2023年4月、同年11月に続く3回目の公表です(以下、2023年4月の投 資家情報を「23年4月投資家情報」、同年11月の投資家情報を「23年11月投資家情 報」と略称します。)。その度に当弁護団は抗議声明を公表していますが、それにもかかわ らずスルガ銀行は不適切な情報を公表し続けております。 2023年11月に公表した当弁護団声明でも述べましたが、まず、本件投資家情報で は、当弁護団との交渉状況が記載されておりますが、当弁護団は、スルガ銀行が、事前に当 弁護団の了承無くして交渉中の内容を一方的に開示したことにつき、強く抗議します。 また、スルガ銀行は、本件投資家情報で、あたかも問題解決に向けて、スルガ銀行が真 摯・誠実に対応しているかのような記載を行っております。しかし、当該記載は事実と異な っております。本件投資家情報は、印象操作を行うもので、また、株価にも影響を与える投 資家情報として極めて不適切なものです。 当弁護団として、そのような不適切な本件投資家情報の開示を看過することはできません ので、改めて、以下の通りの反論を弁護団声明として公表いたします
弁護団声明
2023年11月29日
スルガ銀行株式会社(以下「スルガ銀行」といいます。)は、令和5年(2023年)1 1月22日、HPのお知らせ及び投資家情報において、「シェアハウス以外の投資用不動産向 け融資についての当社対応状況(更新)」(以下「本件投資家情報」という。)を公表しま した。 まず、本件投資家情報では、当弁護団との交渉状況が記載されておりますが、当弁護団 は、スルガ銀行が、事前に当弁護団の了承無くして交渉中の内容を一方的に開示したことに つき、強く抗議します。 また、スルガ銀行は、本件投資家情報で、あたかも問題解決に向けて、スルガ銀行が真 摯・誠実に対応しているかのような記載を行っております。しかし、当該記載は事実と異な っております。本件投資家情報は、印象操作を行うもので、また、株価にも影響を与える投 資家情報として極めて不適切なものです。 当弁護団として、そのような不適切な本件投資家情報の開示を看過することはできません ので、以下の通りの反論を、弁護団声明として公表いたします。
申入書
2023年5月18日
冠省 当職らは、スルガ銀行不正融資被害弁護団(以下「当弁護団」という。) に依頼した被害者らの代理人として、貴社に対し、下記のとおり申し入れを いたします。 当弁護団は、スルガ銀行株式会社 (以下「スルガ銀行」といいます) の不 正融資を受けてアパート・マンション(以下「アパマン」といいます。)を高 値で購入した結果、深刻な経済的危機に瀕している多数のオーナー被害者の 方々を救済すべく結成された弁護団です。 今般、マスコミ報道において、貴社が、スルガ銀行の発行済み株式の15% 程度を取得したうえで役員を派遣し、持ち分法適用会社にする方針であると の報道に接しました。本日の取締役会で付議する予定であるとの貴社プレスリリースも拝見しました。 ところで、貴社も十分ご認識のとおり、スルガ銀行の不正融資事件につい て、スルガ銀行自身、2018年9月7日の第三者委員会の報告書によって その組織的不正融資の実態を自ら明らかにし、金融庁によって同年10月5 日付けで極めて厳しい行政処分(6か月の収益不動産担保融資禁止と本件被 害の解決など)が下されています。 スルガ銀行は、30歳代から50歳代の多数のサラリーマンを中心に詐欺 的に借金させ、深刻な社会被害をもたらしました(いわゆる「スルガショッ ク」)。これら被害者は、スルガショック以前から、高値掴みさせられた物件 の収入では到底借金返済が出来ずに苦しんできましたが、スルガショック以 降もいわゆるシェアハウス関連融資については問題が解決しているにもかか わらず、物件が異なるというだけでアパマン関連融資は解決の目途が立たな いという窮地に追い込まれています。これら現実に直面した被害者は、自己 破産や家庭崩壊の危機に直面しており、既に自殺者も出ておりますし、精神 的に追い詰められてうつ状態で苦しんでいる被害者も少なくありません。 このような窮地を救うべく、当弁護団は2021年5月に結成後、この2 年間にわたりスルガ銀行と交渉してきましたが、その解決の糸口は全く見い だせない状況です。金融庁の行政処分においてもスルガ銀行に対し不正融資 問題被害者の債務元本カットも含めた抜本的な解決が指示されているにもか かわらず、スルガ銀行の不誠実な対応でその交渉が遅々として進まない状況 なのです。 そんな折に上記の報道に接しました。同報道によれば、スルガ銀行はあた かも当弁護団依頼者を含む不正融資被害者の被害救済を蔑ろ、後回しにして、 スルガ銀行だけが再生する方策を優先していると見ざるを得ません。 しかしながら、スルガ銀行の再生の前提として上記被害者の救済は避けて 通れない問題であり、被害者救済を後回しにした再生などあり得ないもので す。貴社におかれては、スルガ銀行との間で資本提携をする前に、スルガショ ックで露呈した本件の不正融資問題の解決が必要不可欠であることを認識く ださい。この問題が解決されないうちに貴社がスルガ銀行と提携された場合 には貴社もこの問題の当事者となることを受容したものと理解いたします。 すなわち、極めて多数の被害者との極めて多数の不良債権処理(訴訟や取立 交渉)に貴社が関与し、貴社にとって極めて大きな負担(貴社の社員の方々の 負担、レピュテ―ションリスク等)となりかねないことを予め警告させて頂 きます。 草々
弁護団声明
2023年4月24日
2023年4月21日、スルガ銀行は、投資家情報として、中期経営計画の参考 資料「シェアハウス以外の投資用不動産向け融資についての当社対応状況」との情 報(以下「当該投資家情報」という。)を公表しました。 当該投資家情報は、明らかに事実に反する箇所があり、また、あたかもスルガ銀 10 行が当弁護団との交渉に真摯・誠実に対応してきたかのような誤った印象を与える ものであって、投資家情報として極めて不適切なものです。 当弁護団は、本件スルガ銀行不正融資問題の早期解決を目指してスルガ銀行との 任意交渉を最優先すべく、2021年5月25日に当弁護団を結成した際に発出し た弁護団声明以外、正式な弁護団声明を控えてきました。 15 しかし、当該投資家情報の不適切な内容を看過することはできず、以下のとお り、弁護団声明を発出するものです。 ■当弁護団とスルガ銀行との任意交渉の経緯■ 20 当弁護団は2021年5月25日に弁護団結成した当日にスルガ銀行に交渉申し 入れを行い同年8月に第1回の任意交渉を行って以降、本日までの2年弱の期間で 30回の交渉を重ねてきました。 言うまでもなく交渉の議論の出発点は、2018年9月7日の第三者委員会報告 書および同年10月5日の金融庁による行政処分書で認定された事実です。ここで 25 は、シェアハウス融資だけでなくそれ以外のアパート・マンション融資(アパマン融資)も含む投資用不動産関連融資全般に不正融資があったことが認定されていま す。これはまさにスルガ銀行が組織的に不正融資をしていたことが認定されたもの です。 この認定事実をもとに当弁護団は2021年12月の段階ですでに、自己資金を 5 証する通帳やレントロールが改ざんされている場合や実態より高い価額で売却融資 実行されている場合には不正融資による不法行為被害を認め解決すべきであるとの 提案をしています(「プラットフォーム」)。 これに対しスルガ銀行は態度を留保しつづけ、スルガ銀行がようやく対案である 「早期解決フレームワーク」を提案してきたのが2022年5月でした。当弁護団 10 が交渉申し入れをしてから実に1年も経過してからのことでした。 しかも、スルガ銀行から提案された「早期解決フレームワーク」は極めて不十分 な解決案であり(①)、かつ、「早期解決フレームワーク」に乗せるべき事案の範囲 も著しく限定的で明白な高値掴みさせた事案さえ救済対象外としてしまいかねない ものでした(②)。 15 そこで、当弁護団は、第三者委員会報告書、行政処分書およびスルガ銀行執行役 員に対する懲戒解雇事件の東京地裁判決(2022年6月23日)で認定された事 実等をもとに、スルガ銀行が提案する「早期解決フレームワーク」は極めて不十分 な解決案であるから、これに別の解決の枠組みを加えるよう提案しています。しか しながら、スルガ銀行は組織的不正融資の実態を正視することなく(木を見て森を 20 見ず)、当弁護団側の提案を拒否しつづけています。(以上、上記①の点) また、当弁護団は2022年9月にスルガ銀行が提案する「早期解決フレーム ワーク」に乗せるべき事案の範囲の具体的検討のためのテストケースとして20数 件の事案を提示しました。しかし、同年10月にスルガ銀行側が認めてきたのは2 件だけで、その検証結果は被害実態を見ない経験則に反するものでした。当弁護団 25 はその再考を強く迫り、スルガ銀行がさらに検討するための具体的被害案件につい ての情報提供を2022年12月から行ってきました。これについてようやく本年2023年4月になってスルガ銀行が再検討結果を示してきました。ただその再検 討結果も被害実態を見ない経験則に反するものと評価せざるを得ないものです。 (以上、上記②の点) 以上のとおり、当弁護団とスルガ銀行との任意交渉はその途上にあり、早期に解 5 決すべきとの方向性では一致しているものの、具体的な解決方法や解決範囲につき 一致を見ていません。 その一番の要因だと当弁護団が考えるのが、本件不正融資に対するスルガ銀行側 の向き合い方です。本件不正融資が組織的な不法行為であり、それが第三者委員会 報告書、行政処分書および執行役員懲戒解雇事件東京地裁判決書等で認められたも 10 のであるにもかかわらず、スルガ銀行はこれを正視していないと評価せざるを得な いのです。 ■当該投資家情報に対する反論■ 15 4月21日に公表された当該投資家情報は、明らかに事実に反する箇所があり、 また、あたかもスルガ銀行が当弁護団との交渉に真摯・誠実に対応してきたかのよ うな誤った印象を与えるものであって、投資家情報として極めて不適切なもので す。 その主なものを掲げると以下のとおりです。 20 (明らかに事実に反する箇所) [はじめに] ・ [はじめに]の冒頭で「一部報道機関が、当社が把握している事実とは明らか に異なる情報や裁判所等で係争中の相手方当事者の一方的な主張のみに基づく 25 報道を行っています」と記載されています。しかしながら、報道機関がスルガ 銀行に事実確認をすることなく一方当事者の言い分のみで報道することはあり得ません。報道機関がスルガ銀行の認識とは異なる情報をもとに報道したとし ても、それは適切な取材のもとに公平公正な報道をした結果です。上記記載は 明らかに事実に反します。 ・ また、[はじめに]の中で「SSないしSI被害者同盟に属する債務者には、こ 5 れらの虚偽の情報を拡散して当社に不当な圧力をかける」と記載されていま す。しかし、SSないしSI被害者同盟に属する債務者(SS被害弁護団依頼 者ないし当弁護団依頼者)が「ある債務者」の行為が「虚偽の情報」であるこ とを認識して拡散した事実はありません。明らかに事実に反します。 10 (真摯・誠実に対応してきたかのような誤った印象を与える部分) [これまでの当社対応状況] ・ [これまでの当社対応状況]で当弁護団の略称につき、「スルガ銀行不正融資被 害弁護団(以下「SI弁護団」といいます。)」と略称しています。しかしなが ら、当弁護団は結成当初からその略称を「SI被害弁護団」と呼称し、Webサイ 15 トにもその略称をかかげ、もちろん、スルガ銀行との交渉の際にも「SI被害 弁護団」を略称として呼称しています。これを当該投資家情報においてことさ ら「被害」を略称から落として「SI弁護団」と呼称するのは本件不正融資の 不法行為被害性をあえて糊塗するものであり、誤った印象を与えるものです。 [アパマン問題・組織的交渉先に対する当社対応方針] 20 ・ 「①早期解決案の提示」の部分で、「当社はSI弁護団に対して『早期解決フ レームワーク』を2022年5月に提案しております」と記載しています。こ の記載は読む者をして「1年前にすでに提案しているのか」との印象を与える ものです。しかし上述したとおり、スルガ銀行が「早期解決フレームワーク」 を提案してきたのは当弁護団が交渉を申し入れてから1年も経ってのことです 25 し、当弁護団が具体的解決案を提示した2021年12月から5か月も経って のことです。しかもその内容は極めて不十分なものであり、またあてはめにおいても被害実態を見ない経験則に反するものです。これら交渉経緯ないし交渉 内容を説明することなく「2022年5月に早期解決案を提示した」という情 報だけ開示するのは、スルガ銀行が真摯・誠実に対応してきたかのような誤っ た印象を与えるもので、投資家情報として極めて不適切です。 5 ・ 同じく「①早期解決案の提示」の部分で「議論の前提となるSI弁護団からの 資料提供は2023年3月に本格化したという状況であり」と記載していま す。この記載は読む者をして「議論が進まなかったのはSI被害弁護団の資料 提出が遅くなったからか」との印象を与えるものです。しかし上述のとおり、 当弁護団は2022年9月にスルガ銀行が提案する「早期解決フレームワー 10 ク」に乗せるべき事案の範囲の具体的検討のためのテストケースとして20数 件の事案を提示しましたが、同年10月にスルガ銀行側が認めてきたのは2件 だけで、その検証結果は被害実態を見ない経験則に反するものでした。当弁護 団はその再考を強く迫り、スルガ銀行がさらに検討するための具体的被害案件 についての情報提供を2022年12月から行ってきました。これについてよ 15 うやく本年2023年4月になってスルガ銀行が再検討結果を示してきました が、その再検討結果も被害実態を見ない経験則に反するものと評価せざるを得 ないものです。 ・ 「③個別案件に応じた判断」の部分の冒頭で「SI弁護団は一律解決を主張し ています」との記載があります。しかしながら、当弁護団は硬直的な一律解決 20 を主張しているものではありません。上述のとおり、当弁護団は、スルガ銀行 の組織的不正融資の実態からすればスルガ銀行が提案する「早期解決フレーム ワーク」は極めて不十分な解決案であり、これに加えて別の解決の枠組みも提 案しています。この別の解決の枠組みの要件の一つとして「通帳の改ざんがあ れば早期解決案件に乗せるべき」という提案をしていますが、これをもってス 25 ルガ銀行が「一律解決を主張している」というのであれば、それは当弁護団が 依頼を受けている被害者の各物件の融資のすべてに「通帳の改ざん」があるだけのことで、結果として一律解決になるとすればそれは当該融資のすべてにつ いて不正融資、不法行為が成立するに過ぎません。これは組織的不正融資、組 織的不法行為の結果に過ぎないのです。 ・ 「③個別案件に応じた判断」の「ⅰ」において「アパマン融資の約8割で不正 5 は認められておらず、SI弁護団等の主張するように全案件で不法行為があっ たことを前提にはできません」との記載があります。この記載は読む者をして 「SI被害弁護団の受任案件でも不正融資は約2割であって、それ以外の約8 割は不正融資に当たらないのか」との印象を与えるものです。しかしながら、 当弁護団は、預金通帳・レントロール等が改ざんされていたり物件を高値掴み 10 させらたことが明白な案件であることを受任の要件としており、実際、受任し た債務者の各融資の融資審査資料を検証したところ、通帳の偽造、売買契約書 の偽造改ざん、レントロールの改ざん等、何らかの偽造改ざんが認められた件 数は100%でした。よって全案件で不正融資が認められるのであり、全件調 査で述べられている基準からすると不正が認められた割合は10割です。この 15 ことはすでに交渉の中でスルガ銀行側にデータとともに開示し主張しているも のです。にもかかわらず、上記のように記載することは読む者をして誤った印 象を与えるものであり、投資家情報として不適切です。 ・ 「③個別案件に応じた判断」の「ⅱ」で、銀行が不動産業者や債務者によって 騙されたというケースも見られると主張されています。この記載は読む者をし 20 て「SI被害弁護団受任ケースの中にこのようなケースがあるのか」との印象 を与えかねないものです。しかしながら、当弁護団との交渉においてスルガ銀 行が主張するような具体的なケースがあるということを合理的根拠とともに示 されたことは1例もなく、本当にこのようなケースがあったかは全く検証され ていません。 25 ・ 「③個別案件に応じた判断」の「ⅲ」で、個別事情に応じて司法判断や和解等 が成立しているから一律解決を選択することは困難であると主張されています。しかしながら、上記のとおり、当弁護団は「一律解決」を希求しているの ではなく、前提が誤っています。 [今後の対応について] ・ [今後の対応について]の部分で「当社としては、できる限り早期の解決を図 5 ることを強く希望しております」「順次速やかに解決が図れるよう、当社は全力 で支援・協力をしていきます」と記載されています。これを読む者をして文字 通り「スルガ銀行は早期解決のために全力で協力しているのだな」との印象を 与えるものです。しかしながら、「当弁護団とスルガ銀行との任意交渉の経緯」 で上述をしたとおり、スルガ銀行側の対応は遅々としたもので、かつ、極めて 10 不十分なものです。また、スルガ銀行側からの書類の開示も極めて遅いもので あって、とても「できる限り早期の解決を図る」者の行為とは思われません。 以上の指摘は主なものだけであり、すべてではありません。 しかし、以上を指摘しただけでも、当該投資家情報が投資家情報として極めて不 15 適切なものであることが分かります。 当弁護団は、スルガ銀行に対し、このような投資家に誤った印象を与え、投資判 断をゆがめるような公表を控えるよう求めるとともに、改めて、当弁護団および不 正融資被害者に対し真摯・誠実に対応し、早期の抜本的救済を決断するよう求めま す。
弁護団声明
2021年5月25日
私たちは、新たにスルガ銀行不正融資被害弁護団を結成して、スルガ銀行によるアパート・マンション(以下「アパマン」といいます)購入者への不正融資の実態を究明、追求し、被害救済に取り組むこととしました。 当弁護団の弁護団員の多くは、スルガ銀行・スマートデイズ被害弁護団(SS被害弁護団)のメンバーとしてシェアハウス等購入被害者の救済にあたってきましたが、同弁護団においては、シェアハウス被害の悪質性に驚き、何としてもこのような被害は根絶し、救済すべきという考えのもと、シェアハウス被害の救済に注力し、それと関連しないアパマン被害のみの方の案件は受任しないという方針でした。 しかしながら、シェアハウス被害に関連したアパマン調査を進めていくうちに、アパマン被害もシェアハウス被害でもその悪性の度合、手法は同じであること、莫大なアパマン売却・融資実行は実績追求に固執するスルガ銀行が仕組んだものであることが明らかになってきました。アパマン融資こそが不正融資の原型であり、シェアハウス不正融資は、その後にシェアハウスという派生物件を舞台にして、その原型が再現されたものだということが分かってきました。スルガ銀行は、遅くとも2015年以降頻繁に開催したセミナーに多数の不動産仲介業者を同席させ「スルガ銀行が融資するからどんどん売ってくれ、買ってくれ」と被害者を創り出したのです。シェアハウス被害の元凶はスマートデイズをはじめとした悪質シェアハウス業者でしたが、それに先行し、また併行してその数倍のアパマン被害を生じさせた元凶は実はスルガ銀行そのものだったことがわかりました。アパマン被害は、スルガ銀行が主体となって日本全国の不動産業者を指導して引き起こした事件なのです。 にもかかわらず、スルガ銀行は、本年9月以降は不当にも訴訟やADR以外の交渉は拒否する方針を一方的に明示し、アパマン被害者を追いつめるに至りました。アパマン被害者の多くは、35才から55才で社会及び家庭の中軸的存在です。被害者の多くが、仕事に手がつかなくなり、家庭崩壊の危機に直面しており、精神のバランスをこわして長期休職を余儀なくされた人、自殺を考えていた人なども少なくありません。 そのために、私たちは、新たに当弁護団を結成する決意をしたのです。 当弁護団は、上記の事実認識のもと、以下の3要件のいずれかを満たす被害者について案件を受任し、救済を実現する取り組みを致します。 ① 給与明細・預金通帳等の融資資料を改ざんされて貸付された方 ② 収益見通しがあるかのようにレントロール等を改ざんされて貸付された方 ③ 物件を現実相場からかけ離れた高値掴みで購入をさせられたことが明白な方 当弁護団としては、議会、行政、メディアの関係者をはじめ各方面の方々にスルガ銀行によるアパマン被害の実態を知っていただくとともに、今後、このような被害がくりかえされることのないよう、被害者の皆さんと協力して、その解決に全力で取り組んで参ります。ご理解とご支援をお願い致します。
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